大会長挨拶

一般社団法人広島県医師会 会長
このたび、第20回日本禁煙学会学術総会を、2026年10月24日・25日の両日、広島で開催させていただくことになりました。節目となる総会を、このヒロシマの地で全国の皆さまと迎えられますことを、大変うれしく思います。
今回のテーマは、『国際平和文化都市ヒロシマで紡ぐ禁煙の輪』とさせていただきました。広島は、平和記念公園を中心に、平和記念資料館から慰霊碑、平和の灯、原爆ドームへと続いていく「平和の軸線」を有する都市です。この軸線は、戦争の悲惨さと平和への祈りを未来へと伝える道筋であり、人々が平和の尊さを胸に刻む象徴でもあります。この軸線に沿って、平和記念公園の敷地内禁煙化が実現し、軸線の延長上に2024年ひろしまスタジアムパークが完成し、2025年、サッカースタジアム“エディオンピースウイング広島”では、受動喫煙防止啓発を目的としたイエローグリーンキャンペーンが実施されるなど、健康と命を尊ぶ“禁煙の流れ”が着実に広がっています。
「平和の軸線」と「禁煙の流れ」―― この二つの思いが重なり合い、未来への希望を紡いでいく。このヒロシマだからこそ生まれる象徴的な重なりの中で、本学術総会を開催できることに深い意義を感じています。
日本禁煙学会の第1回学術総会は、「こころ一つに広げよう禁煙の輪」をテーマに掲げ、禁煙の理念を社会全体へ広げる原点となりました。第3回学術総会は、広島の地で「地域ぐるみで取り組む禁煙活動」をテーマに、医療・行政・教育・地域が一体となった取り組みの重要性を発信しました。こうした歩みの積み重ねが、今日の禁煙推進活動の礎を築いています。そして20年の節目を迎える今回の学術総会では、第1回の禁煙の輪の思いと、第3回の地域ぐるみで取り組む実践を受け継ぎながら、再びヒロシマの地から、それらを一つに紡いでいくことを目指します。
広島はまた、世界遺産・厳島神社を擁する宮島をはじめ、瀬戸内海の穏やかな多島美、豊かな自然と文化に恵まれた街でもあります。広島城や縮景園などの歴史的名所、お好み焼きや牡蠣、もみじ饅頭といった食の魅力も多彩です。秋の瀬戸内は特に美しく、穏やかな気候の中で訪れる人々を温かく迎えてくれます。ぜひ滞在中には、平和のメッセージにふれ、広島ならではの風景や文化にも親しんでいただければ幸いです。
『ヒロシマから全国へ、そして世界へ――。』
本大会が、平和と健康をともに考える実りある学びと交流の場となり、次世代へと続く希望の灯をともすことを願っております。
平和といのちの尊さを胸に、「禁煙の輪」を力強く紡いでまいりましょう。多くの皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げます。