プログラム
アイフレイル ~目の健康寿命をのばそう~
フレイルとは「虚弱」の意味であり、加齢とともに筋力や心身の活力が低下し、介護が必要になりやすい、「健康」と「要介護」の間の状態を指します。アイフレイルとは、加齢による目の機能低下を指します。加齢に伴い眼が衰えてきたうえに、生活習慣などの外的ストレスが加わることにより目の機能が低下した状態、またはそのリスクが高い状態を指します。
現在、平均寿命から健康寿命を差し引いた要介護の期間は約10年です。医学の進歩や生活習慣の改善などにより、平均寿命は人生100年時代を迎えました。次に問われるのは健康寿命の伸長であり、これをまた医学や生活習慣などにより実現することが求められています。アイフレイルの改善は、心理的・認知的フレイル、社会的フレイル、身体的フレイルの改善をもたらし、結果として健康寿命を伸長します。健康寿命が伸びれば、要介護の期間を短縮できます。アイフレイル対策は、フレイル活動の一環として重要な位置を占めています。
アイフレイルにおいては、症状がなくとも日頃からセルフチェックや健康診断を行い、症状があれば早期に受診し、疾患があれば継続的な定期検診を行うことが重要です。これらにより、目の健康寿命を延ばすことが可能となります。本講演では、アイフレイルの全容を理解できるよう、わかりやすく解説します。
曽根 隆志 先生
JA尾道総合病院眼科
「伝える」より「伝わる」接遇
医療機関ではマスク越しのコミュニケーションが日常化しています。表情が見えなかったり、声が聞き取りづらかったりする日常のなかで、コミュニケーションを円滑にするための工夫が必要になっています。コミュニケ―ションは話すことも大事ですが、聞くことも同じくらい大事です。現場で生かすことができる接遇について、簡単なワークで学んでいただきます。
白梅 英子 先生
ル・レーブ代表
国家資格キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
経営学修士(MBA)
I-PEX株式会社社外取締役
福岡大学非常勤講師
福岡県久留米市出身。金融機関で窓口業務、秘書業務を経験後、専門学校で広報、秘書科常勤講師として勤務。 2000年ル レーブ設立。福岡を拠点に組織づくり、人づくりのコンサルタ
ントとして活動中。自治体、企業、医療・介護福祉施設において、従業員満足を高め、顧客満足向上に繋がる仕組みを構築するための企画、研修、面談を提供している。
講師としての登壇数は3000回を超える。受講者は新入社員から管理職までと幅広く、リピート率は9割。
著書
小児の視力発達と小児眼科疾患について
弱視の原因として代表的な屈折異常弱視・不同視弱視は、主に強い遠視や乱視が原因で起こる弱視で、3歳児健診や就学前健診などの健診で発見されるケースが多い疾患です。治療は眼鏡装用と定期的な通院での視力確認が必須で、幼児期から学童期まで長期間のフォローが必要となります。弱視治療を確実に勧めていくためには、正しい知識を身につけることと、子供たち(保護者も含め)が嫌がらずに通院することが大事と考えられます。小児の視力発達の基礎知識についてのまとめをお話しするとともに、当院における過去4年間の3歳児健診精密受診患者について後ろ向きに解析し、弱視治療の実際についてお話したいと思います。また、米子市では平成17年から3歳児健診にてレチノマックスを用いた他覚的屈折検査を行っており、弱視の早期発見に貢献しています。昨今ではスポットビジョンスクリーナーでの小児の他覚的屈折検査の有効性が広く知られていますが、レチノマックスとの違いやそれぞれのメリット・デメリットについて、鳥取大学での経験例を元に検討しました。さらに、小児眼科疾患として代表的な調節性内斜視・間歇性外斜視・先天性眼瞼下垂・眼瞼内反症について、その特徴と当院での治療についてお話ししたいと思います。
三宅 瞳 先生
鳥取大学眼科
